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1.現状分析 |
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企業経営をみると、経営方針、事業計画等は作成されて |
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いること、財務構造の面も若干の改善で収益に大きく影響 |
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を及ぼす事項はないことから、当面は、現状の経営基盤を |
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前提とした改善検討が妥当であると判断し、現状分析を行 |
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った。 |
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(1) 損益状況 |
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店舗別損益計算書から、以下の事項を確認した。 |
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@A店の損失が全社の低収益の最大要因であり、A店の |
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収益改善によって全社収益目標の達成が可能である。 |
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AB店も赤字状態であるが、先ずはA店を検討対象として |
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改善し、全社共通事項の実施によってB店の収益向上 |
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も可能である。 |
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B収益改善の検討対象としては、売上高増、原価低減が |
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あるが、店のコンセプトである「こだわり」を意識した改善 |
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施策が必要であり、売上高増を重点目標とすることが有 |
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効である。 |
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C原価低減については、売上高増施策を前提としても、な |
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お収益改善の余地があり、管理面の改善、強化が必要 |
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である。 |
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(2) 販売状況 |
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売上関係資料(曜日別・時間帯別売上高)から、以下の |
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事項が判明、推定される。 |
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@A店の曜日別売上実績では、売上高、来店客数ともに休 |
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日が多く、平日は休日の60%程度の確保にとどまってい |
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る。この傾向は、他の店舗でも同様な傾向が出ている。 |
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A時間帯別売上実績では、当然のこととはいえ、各店舗と |
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も昼食時間帯に過度に集中しており、特にA店にこの特 |
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徴が強い。 |
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B売上実績の内、客単価については各店舗とも、平日・休 |
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日の差はなく、平均625円とうどん屋としては高価格を確 |
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保できており、「こだわり」の結果であると考えられる。 |
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(3) 管理実態 |
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経営課題整理結果から、以下の事項が重点改善項目と |
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判断した。 |
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@予算管理 |
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予算管理については、予算設定、目標値の徹底、予実 |
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分析ともに、かなりのレベルまで実施されている。 |
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この中でも、さらに体系化され、継続した改善活動に結び |
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つく制度とするために、実現策に裏打された予算(目標) |
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設定、予実分析の次の活動への連動等が検討課題と |
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してあげられる。 |
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A人事管理 |
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人事管理についても、パート・アルバイトの時間帯別人 |
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員管理、各人の役割分担の見直し等、人件費削減に向 |
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けた管理と改善が実行されている。 |
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今後の課題としては、社員(責任者)とパート・アルバイト |
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との役割分担の変更をも考えた意識、モラール、育 |
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成対策があげられる。 |
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※分析資料 |
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@店舗別損益計算書 |
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A曜日別・時間帯別売り上げ実績(POSデータより) |
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