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(2)売上目標の検証 |
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@ 売上拡大の必要性 |
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「A店」と他の店舗を比較した場合、売上高が大きく |
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落ち込んでいるほか、費用を分析すると原価低減 |
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が可能な費目のうち、「A店」が他の店舗平均値と |
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比較して上回っているものはあるが、仮に企業努力 |
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により、売上高を変えずにこれらの費用を他店舗平 |
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均値まで低減したとしても経常利益は−*00万円 |
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となり、これだけでは赤字の解消は期待できない。 |
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したがって、「A店」において経常利益黒字を達成する |
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ためには売上の拡大が必須となる。 |
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また、「A店」経常利益±0を達成するための目標売上 |
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高は、実現可能な原価低減と組み合わせた場合で |
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*00万円となり、現状の20%が売上増大目標 |
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となる。 |
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A 売上拡大の可能性検証 |
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「A店」の売上アップの到達可能性について、「商圏人 |
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口による試算」と「客席稼働率」の2つの手法を用いて |
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試算する。検証に際しては、収集できるデータが限定 |
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的であったため、一般的な指標や数値を用いて検 |
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証する手法を用いた。 |
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〔手法1.商圏人口による試算〕 |
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当該地域は、広域交通網の結節点となるDインター |
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チェンジに近く、「流通業」を主とした業務地域となっ |
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ている。このような立地環境及び自動車交通の利便 |
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性が高いことを勘案し、ここでは商圏範囲として半径 |
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5q(自動車圏内)を商圏範囲と仮定する。 |
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更に、シェア率を「地域一番店」の一般的指標とされ |
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る10%を目指すものとし、商圏内の月間総消費額を |
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算定する。 |
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66,882人(圏内人口)×717円(一人当たりうどん |
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そば店での月間消費額)×10%(シェア率)≒ |
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4,795千円(月間潜在消費額) |
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4,795千円÷3,***千円(A店月売上高)=1.6倍 |
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以上より、商圏人口に基づいた試算よると、商圏潜 |
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在消費額は4,795千円と算定され、現在売上高の |
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1.6倍程度は売上拡大の余地はあると見込まれる。 |
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〔手法2.客席稼働率による試算〕 |
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現在のA店の客席稼働率は2.35回転となっている。 |
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この回転率を他店舗の実績値や業界平均指数と比 |
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較すると、かなり低い数値となっている。ここでは全 |
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国飲食業平均回転率程度の回転率は達成可能で |
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あるという視点に立ち、売上高達成可能性を考察す |
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る。 |
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3.66回転(業界平均値)÷2.35回転(A店実績)=1.56倍 |
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<客席稼働率:2.35回転> |
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来店客数(4,***人)を1日当たりに換算(1ヶ月31日間 |
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営業)し、客席数(60席)で稼働率を算定した |
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<来店客数:4,***人/月> |
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<参考比較値> |
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・全国飲食業平均回転率 3.66回転 |
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・当社B店 6.07回転 |
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・比較した他社店舗 4.6回転 |
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客席稼働率に基づいた試算によると、現在の1.56倍程 |
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度は売上拡大の余地はあると見込まれる。 |
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以上、2つの手法に基づき売上拡大の可能性検証を行 |
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った結果、現売上高の約1.5倍程度の売上拡大の可能 |
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性はあると推察される。 |
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(3)顧客拡大対策の目標(マーケティングの観点) |
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当該地域は、昼間人口が多い「流通業」を主とした業 |
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務エリアとなっている。商圏としてのこの地域の特徴 |
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を人口(平成13年統計)の面から見ると、 |
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・1q圏内の事業所従業者数は2,245人となっており、 |
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同範囲内の居住人口1,165人の約2倍となっている。 |
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・3q圏内まで拡げると、従業者数は6,567人となるの |
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に対し、居住人口は23,856人と大幅に増加する。 |
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しかし、それでも、852人/kuという人口密度の低 |
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さで、E市=3,953人/kuの4.6分の1である。 |
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という状況であり、これらの人口の内、現在、どの程 |
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度を顧客として獲得できているかを計算すると以下 |
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のとおりである。 |
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・平日(昼食中心)の来店客1日平均138人の中心が |
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1q圏内の事業所従業者2,245人と仮定すると、獲 |
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得率は約6.1% |
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・平日(昼食中心)の来店客1日平均138人の中心が |
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3q圏内の事業所従業者6,567人と仮定すると、獲 |
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得率は約2.1% |
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・休日の来店客1日平均238人の中心が3q圏内の |
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居住人口23、856人と仮定すると、獲得率は約1.0% |
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・来店客延べ1日平均177人の中心が3q圏内の居 |
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住人口23、856人と仮定すると、獲得率は約0.7% |
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これらの獲得率の向上目標をどこまで上げられる |
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かは、更に詳細な条件等の調査、検討が必要であ |
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るが、ここでは、少なくとも目標売上高増のための |
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獲得率向上が可能と判断し、商圏としてのこの地 |
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域の特徴を踏まえた顧客拡大対策を検討すること |
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とする。 |
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